一人旅の愉しみ    [どこか遠くへゆきたい。] 

友人よりJR西日本1日乗り放題切符(3000円)が10月1日より利用可能であることを知りJR北端の糸魚川まで輪行した。当初京都より越前、越中、越後の糸魚川より白馬山麓、松本、甲府までロングライドする予定であったが、この特典に便乗することにした。越前、越中はかにを食するイベントがいぱいの11月初旬に再訪しよう。

 10月1日糸魚川駅午後5時3分着。自転車を組み立て終わると当たりはもう暗くなりつつある。糸魚川でも明日2日に自転車のロードレースがあるようだ。出場者が頻りに話しかけてくる。暫し歓談した。糸魚川では旨い魚介類を食したいと期待していたが、調査不足で普通の食堂で食事する。暗い中を、1時間程走行すると廃業中のドライブインがあった。今夜はこの屋根の下でテント泊。

 10月2日正午頃、今年末冬山登山例会八方尾根山麓の下見を兼ね周辺を散策した。木崎湖南湖畔のゆーぶる木崎湖で入浴し、隣接する公園でテント泊。
               
 10月3日糸魚川街道を南下し、正午前松本市街に入る。松本城、旧開智学校、旧松本高校校舎探訪し、本日の幕営地上諏訪・諏訪中央公園着午後4時30分。隣接してすわっこランドで入浴、食事。

10月4日、甲州街道富士見峠を越えると富士山が遠望できる。この地名は各地にある。富士山どこから眺めても懐かしく嬉しくなる。正午過ぎサントリー白州蒸留所を訪問。ハイボールの試飲を楽しみにしていたのだが、受付の女性が自転車に乗ってきたのを見ていてドライバーカードを胸に掲げるようやさしく指示され、白州ミネラルウォーターを試飲、残念。本日の宿は富士山麓鳴沢村いとこ宅である。某化粧品会社の保養所跡でテニスコートが2面とってある。落ち葉がいっぱいで掃除が大変だ。近くに安部元首相の別荘があるという。
甲府市内まで迎えにきてもらい自転車を積み込んだ。車まで走っていると色々ガイドしてくれるが地図が頭に入らない。富士五湖はあっという間に周回し、日暮れて豪勢な日本料理をご馳走してくれる。一般旅行者は判らない幹線道路より外れた場所にあり、常連客相手のよう。でかい喉黒も賞味し、頭、アラより旨いスープが出来そう。帝国ホテルで副料理長の下にいたというシェフにスープを作るよう依頼。帝国ホテル秘伝の製法らしく調理法を教えてくれない。推して知るべし。山中湖温泉紅富士の湯で入浴。この界隈は早く営業が終了する。最終受付が、午後8時半で、9時終了とのこと。30分しか入浴が出来ない。正面に夕刻紅富士がみえるそうだが、月明かりもなく何も見えない。

 10月5日雨。三島由紀夫文学館、徳富蘇峰館を見学の後、石和温泉、石和健康ランドで終日過ごす。

 10月6日晴れ。所用があって甲府、沼津、三島を共に周回し、私の居宅藤沢まで送り届けてもらう。日暮れて駿河湾、相模湾が共に遠望できる伊豆富士見峠は生憎霧に包まれ、微かに沼津、小田原当たりの街の灯りが遠望できる。今回はフォッサマグナ、糸魚川静岡構造線に沿って走行した。温泉を堪能した小旅行であった。明後日9日からは荒川、多摩川、信濃川源流を求めて雲取山から甲武信岳まで奥秩父山系を縦走する。
SONYのナビゲーションシステムNV-U37のテストを兼ねたツアーであったが、自転車、歩行、車共に実用に耐える結果となった。特に登山中、雲取山より先は登山道が明瞭でない箇所があり、3回大きく道迷いしたが、現在位置が判るので無事本道に復帰できた。



         雲取山

10月13日藤沢居宅にて

 

         


平成22年9月関東圏へ



安房崎灯台 房総半島をのぞむ

 どこか遠くへゆきたい。本年9月6日神奈川県藤沢より鎌倉→逗子→葉山→三浦半島城ヶ島を経て横須賀まで輪行した。城ヶ島から遠望すると正面斜め向かいに伊豆大島、東方に房総半島、西方に相模湾を介して伊豆半島が遙かに望める。あそこへ行きたい次々に計画が脳裏に浮かぶ。JR横須賀駅で輪行袋に自転車を収納しJRで藤沢に帰る。本日走行距離70.3km
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三浦半島三崎漁港マグロ丼

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9月4-5日  新宿_湘南

翌9月7日藤沢より小田原を経由して熱海まで輪行した。20年前に購入したブリジストンの6段変速の折り畳み自転車故、重いし、坂がきつい。湯河原より熱海に至る坂道を辛うじて越して力尽きた。熱海駅前温泉で入浴。昭和30年代にタイムスリップしたようなレトロな銭湯。脱衣場に子供の頃よく見たブリキの広告看板が並べて架けてある。午後2時営業開始直後で入浴客は疎ら。入浴客としばし歓談。壁もタイルも温泉成分でくすんで見え、熱海を訪れる普通の観光客は決して訪れることはないであろうが、こういう所を好んで探訪する銭湯マニアもいる。一人旅では貴重な地元情報収集源である。
熱海駅で自転車を収納しJRで午後6時過ぎ藤沢に帰る。下田行きは他日を期すことにした。本日走行距離65.7km  
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熱海駅前温泉

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 翌9月8日鎌倉へ。藤沢より藤沢鎌倉線(国道32号線)を通行し、約30分で大仏坂切り通を越える。長谷観音前まで一挙に下り、由比ヶ浜大通りに曲がったすぐ近くにある馴染みの名物コロッケを食しに宮代商店へ。揚がるまで暫し待つことになるが、これが旨い。ビールにとても合う。湘南の神様サザン桑田佳祐も贔屓筋らしい。鎌倉文学館と些か離れているが円覚寺訪問がお決まりのコース。鎌倉は夜行高速バスに乗る時間調整のため頻繁に訪問する。本日走行距離28.5km
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鎌倉円覚寺

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藤沢は息子の居所で、私は暫しの居候である。件(くだん)の折り畳み自転車(BRIDGESTONE号)を置いている。後継モデルはトランジット称し、26インチのみ販売しており、重量12.6Kg。私のBRIDGESTONE号は27インチで13kg強ある。輪行には重い。その日に横浜より夜行高速バスで福山に帰る。

 


平成22年11月関東甲信越へ

 件(くだん)の折り畳み自転車では遠出が難しい。本年5月に購入したTREKのクロスバイク(TREK号)を輪行袋に収納し、11月18日福山より高速夜行バスで東京駅へ向かう。当初前後輪を外し、フレームに結束して輪行袋に収納するまで1時間以上費やしていたが、何度も分解、組み立てを繰り返し約20分まで短縮できるようになった。20分は許容の範囲である。これが1時間も懸かるようであれば輪行も儘ならぬ。最速、小容量を期すれば今流行の小径フォールディングバイクであろう。最長でも7分もあれば輪行袋に収納できるようである。
私も購入を鋭意考慮したが、20分内外で分解収納、またその逆も出来るよう習熟したので購入はしない事とした。
鉄道であれば、輪行袋に収納してあれば、何処の私鉄でも断られることはまずない。高速バスは輪行袋に収納してあっても原則拒絶されるようである。公式に許容している例外がキラキラバスオリオンバスである。私は関東圏への移動はキラキラバスを常用する。因みに中国バスはしまなみ海道経由を除き原則不可のようである。曰く高速バス会社が自転車は搭載しないよう協定しているとのこと。が、其処は交渉次第である。京都行き高速バスには上司に掛け合ってもらい搭載してもらった。以下チュウバスも搭載を断られたことはない。


皇居周辺探訪
11月19日(金)am8:30東京駅近くのバス停に到着。@今回輪行計画は東海道五三次を繋ぐこと。A(漸次完走)途中バイパスし、三島より下田街道を南下し、天城越えをして、伊豆半島南端石廊崎を経由し、西伊豆・松崎を探訪すること。松崎は伊豆長八の漆喰美術館がある。かような大まかな計画を立てた。

先ずは、日本橋よりスタート。午前中は皇居周辺の東京建築散歩。三井本館:外観に荘重なコリント式オーダーを配したアメリカンスタイルの銀行建築。三井住友銀行が中に入居しており、レトロな行内も探訪→日本銀行本店;設計は明治の建築界を代表する辰野金吾の初期の代表作。福山美術館でも辰野建築の特集をやっていたことがある。→日本工業倶楽部会館→東京銀行協会→東京海上日動ビル:三菱グループの代表的な企業の一つ旧東京海上火災と、三井グループの三井不動産が霞ヶ関ビルの建築を巡り建築競争を展開したという。東京海上ビル計画が「皇居の中が見える。不敬だ!」との美観論争に巻き込まれ着工出来ずにいる間に、霞ヶ関ビルは順調に着工、昭和43年日本一高い超高層ビルが完成した。一方東海ビルが完成したのはその6年後。高さを100m以下に抑え完成したという。皮肉にも、現在東海ビルの周辺には超高層ビルが建ち並んでいる。→日比谷公会堂・市政会館→件(くだん)の霞ヶ関ビル→首相官邸:警備が物々しい。→国会議事堂:衆議院会館、参議院会館は参観できるが、時間がないので省略。→法務省旧本館:19世紀のドイツネオバロック様式建物。一部公開しているので内部を参観。

第二京浜(国道1号線)を西進。品川駅近辺で 第一京浜(国道15号線)に移動し走行。旧東海道はその街道が全く分からない。品川宿→川崎宿→神奈川宿(横浜)と第二京浜を西進。横浜関内から鎌倉街道(国道21号線)に移動する予定だがすでに午後4時半を過ぎ薄暗くなりつつある。鎌倉街道入り口を道路地図で確認しただけでは判らない。通行人に尋ね鎌倉街道に入る。暗くなると車からの視認性が著しく低下するので、自転車フロントには点滅灯と強力LERランプを、バックには点滅灯を2灯固定し走行する。保土ヶ谷宿、以上武蔵の国を通過。→以下相模の国、戸塚宿→大船を経由して本日の宿泊所藤沢宿に午後8時過ぎ到着。本日走行距離59.9km
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箱根越え_伊豆修善寺へ
11月20日(土) 天候は刻々と変わる。前日までの予報では神奈川県は21,22日が曇りのち晴れ、22日(月)雨となっていた。よって1泊2日でアクセスの良い、丹沢山山系の縦走を計画変更していたが、20日早朝天気予報チェックしたところ22日(月)曇りと変わった。1人旅の気楽さで、箱根越え経由下田行き輪行に変更。
藤沢→小田原間は9月7日すでに走行しているので、小田原まではJRで移動。午前10時30分小田原着。小田原はサイクリストが多い。数組のグループが自転車を組み立てている。暫し、情報交換した後、午前11時小田原を出発。
国道1号線を西進し、箱根湯本手前、三枚橋を渡り、箱根旧道(国道732号線)を進む。1号線は土曜故、大渋滞であったが、箱根旧道はガラガラに空いている。風情の残る湯本温泉郷、畑宿を過ぎ、箱根七曲手前500mで力尽き自転車を押す。元気の良いロードバイクはスイスイと追い抜いて行く。還暦過ぎの爺故、急ぎ旅でのないし、まあ良いか。時速5Km押しても30分もあれば七曲は抜ける。小鳥の囀り、落ち葉のハラハラと落ちる音、1号線の喧騒とは裏腹に静かだ。歩行者が多い。11時30分甘酒茶屋到着。観光客が多い。
名物の団子を楽しみにしていたのであるが、行列をなしている故、周辺を探訪して元箱根へ。正午到着。
箱根越えを完走出来なかったのは残念であるが、先ずは目的の1つを達成。
元箱根でとろろそばを食し、暫し休息。1号線をさらに登坂して箱根峠を越え、三島方面に一気に下る。制限速度は40Kmとあるが、40Kmは簡単に越えるブレーキングをしつつ、25分で三島大社へ到着。安全を祈願、参拝の後、下田街道(国道138号線)を南下。単調な街道でであった。修善寺、午後4時。谷間故、薄暗く成りつつある。修善寺温泉街を抜け、本日の宿、民宿尾崎荘を目指すが、道に迷ったようである。100km近く走行すると、ランナーズハイ状態になるのか、ひたすら走り、止まって地図をチェックするのも面倒になる。大いに反省。GPSの装着を実感するところである。午後5時、件の民宿尾崎荘に到着。周辺はすでに暗い。本日走行距離68.6km
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伊豆下田へ
11月21日(日)
尾崎荘は鮎の釣り宿で、狩野川に面す。鮎友釣り発祥地で、釣客が一人。主人が話し好きで自ら酒を持ち込み、ご機嫌で川釣談義を一頻り。
天城旧道を進む。未舗装なので,上りは歩いて押す。旧天城トンネルは紅葉見物で混んでいる。暫しイベント会場で地元ボラティアと歓談。ここで自転車のトラブル。ブレーキワイヤーが縺れて、前ブレーキがロックされている。ワイヤーを外したりと苦闘。はたと気がついた。 ハンドルが1回転しただけの事。
天城街道国道414号線を下る。同国道を下田まで下る予定が、間違って途中、国道14号線に進み河津に出た。ここからは三浦半島城ヶ島から見えなかった伊豆諸島、利島、新島が間近に見える。伊豆大島は大きく見える。相模湾を違った角度で見られる。今度はあすこへ行きたい。思いが膨らむ。下田へ向かう。下田に入り、暫し探訪。天気が下り坂に為りつつある。下田須崎で打診していた民宿を断って藤沢に帰ることにした。石廊崎、西伊豆松崎探訪はまた後日を期す。まだ3時なので温泉銭湯昭和湯に向かう。蓮台寺温泉より、原泉を引いているという。近くのスーパーで食材を購入し、下田港を望海浜公園へ。
夕暮れまで休息。6時前伊豆急下田駅へ移動。伊豆急伊東、JR熱海、小田原で乗り換え藤沢21時15分着 本日走行距離55.6km
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甲州街道へ
11月22日(火)
昨日は雨であったので、湘南台の図書館で終日甲州街道の下調べ。江戸日本橋)から内藤新宿、八王子、甲府を経て信濃国の下諏訪宿で中山道と合流するまで38の宿場が置かれた。司馬遼太郎の街道を行くシリーズに甲州街道の興味ある記述がある。
11時小田急、登戸駅で自転車を組み立て、多摩川サイクリングロードを北上。調布より甲州街道(国道20号線)を西進。八王子を過ぎ高尾を通過。高尾は紅葉の名所で大混雑。又東京_糸魚川ファストラン292kmの始点でもある。相模湖、大月を通過したあたりから、小雨が降り出した。コンビニで雨宿り。周囲が暗くなるし、止みそうにないので、雨具を装着、出発。上り坂が延々と続く。笹子トンネル(新笹子隧道2,953m)にさしかかる。大きなトンネルであるが、大型トラックが通過するときは大いに危険を感ずる。
長いトンネルであった。笹子トンネルを抜けると甲府市内の夜景が飛び込んでくる。呉の夜景よりスケールを大きくしたよう。感動。いつしか雨は止んでいたが、下りがとても寒い。本日の宿を思案していたところ24時間営業のスーパー銭湯を目にした。これは有り難い。近くの居酒屋で飲食後、投宿。快適だ。 本日走行距離118.7km
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身延道へ
11月23日(水)
午前中、甲府市内を探訪。午後太平洋湾岸に向かって身延道(国道52号泉)を下る。身延で宿坊に宿泊するべく身延の町役場で2,3調べたが、午後4時を回っており、急な宿泊は対処できない由。駿河湾沿いのJR興津(おきつ)駅に向かって南下。アップダウンを繰り返し、午後7時過ぎ興津駅到着。夜間国道52号泉は暗く、荒れた道路が多々あり、車の往来も疎ら。穴ぼこでもあると大転倒しかねない怖い道であった。自転車の収納が手間取り、東京直通便を逃したため、熱海、小田原で乗り継ぎ、22時17分藤沢着
本日走行距離110.8km
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T.Takagaki

 

 

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平成23年10月1日 関東甲信越
 〜10月20日

kizakiko

11.10.2 木崎湖南湖畔

 

 

平成22年9月4日 関東圏

 9月6日 三浦半島

 9月7日 熱海

 9月8日 鎌倉

平成22年11月19日 甲信越

 11月19日 皇居周辺探訪

 11月20日 箱根越伊豆修善寺

 11月21日 天城越え_下田

 11月23日 甲州街道

 11月24日 身延街道

 11月25日 浅草周辺探訪

 11月26日 多摩川下り

 11月27日 鎌倉円覚寺参禅

平成22年12月京都へ

 12月4日 妙心寺座禅会

 

 

  

三井本館